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16:真木共働学舎

~基本情報~

●名称:特定非営利活動法人 共働学舎 真木共働学舎

●設立:1978年(NPO法人としての共働学舎は2006年)

●住所:長野県北安曇郡小谷村千国乙真木

●メンバー:20人弱

●事業:稲作、畑作、養鶏(鶏卵、鶏肉)

●特徴:心身に不自由を持つ人との共同生活、社会福祉法人ではなく公的補助は受けない

●代表:宮嶋信さん

●連絡先:Tell:0261-82-3578、3021 Mail:shinsyu@kyodogakusya.or.jp

 

~概要~

 共働学舎は1974年、長野県で宮嶋眞一郎という人物が、心身に不自由を抱える人が「自労自活=自立した労働と生活」を送る為、数人の仲間と共に設立した、メンバーが共同で農業と生活を営む農業共同体です。

共働学舎の特徴は、一般的な社会福祉法人の様に、メンバーが職員=健常者と利用者=障害者に分かれておらず、全員、対等なNPOのメンバーである事や、国や自治体から、福祉関連の補助金を受け取っていない事です。

2016年現在、全国5か所の農場と1か所の事業所で、心身に不自由を抱える人も、そうでない人も合わせて150人近くが生活を送っています。真木共働学舎は1978年、共働学舎の3か所目の農場として設立されました。

長野県北安曇郡小谷村の山中。車は入れず、徒歩で1時間半、山を登らないと行けない場所に真木共働学舎はあります。とても不便な所でしたが、外の世界とは違った、ゆったりした時間が流れていました。

~場所~

 東京から中央自動車道を西に進み、諏訪湖付近、岡谷JCTで長野自動車道に入り、更に北西へと進みます。安曇野ICで高速を降り、千国街道(糸魚川街道、国道147、148号線)を北上すると、スキーで有名な白馬村があり、その北隣に小谷(おたり)村があります。東京から高速を使って車で4時間程、新幹線、バス、電車で3時間半~

4時間半程、長野と新潟の県境の手前です。

 小谷村内を南北に走る千国街道から南小谷駅付近で線路を渡り、東の山へ入ると、駐車場と住居があるので、

駐車場に車を停め、山道を徒歩で歩かなければ行けません。峠を登って、降りて、沢を渡って、また峠を登って、降りて、沢を渡って、また峠を登って…と、山道を歩く事、一時間半ほどで真木共働学舎のある集落に着きます。50年近く前に無人となった集落に暮らしています。

 

~施設~

 真木共働学舎の住居は、全て、かつて集落の人々が暮らしていた住居で、中心となる建物が茅葺屋根の日本家屋『アラヤシキ』でここではメンバー全員が食事やミーティングを行い、独身のメンバーの住居になっています。

土間や縁側、囲炉裏やカマドがある、昔ながらの建物です。電気は通っていますが、水道は沢水、燃料は薪か、

プロパンガスや灯油を真木まで運ばなければいけません。風呂やシャワーはありますが、トイレは汲み取りです。周辺の日本家屋数軒も夫婦や家族、数世帯の住居や、ボランティアや滞在者の人達が泊まる宿舎になっています。

 農業は集落の棚田や畑で有機農法で米や野菜を作ったり、鶏小屋や山羊小屋で鶏や山羊を飼ったりしています。大きな機械はないので、基本は手作業です。また、加工食品を作ったり、工芸品を作ったりもしています。

 ここでの生活は『アラヤシキの住人達』という映画にもなりました。

 

~人々~

 共働学舎は1974年、信州の地で宮嶋眞一郎という人物が、心身に不自由を抱える人が「自労自活=自立した労働と生活」を送る為、数人の仲間と共に設立しました。最初は小谷村内立屋で立屋共働学舎発祥を設立して、4年後、真木で真木共働学舎を設立しました。現在、立屋共働学舎と真木共働学舎を併せた信州共働学舎では、宮崎眞一郎さんの二男の宮崎信さんが代表を務め、立屋、真木、それぞれにもリーダーを置いています。

 共働学舎設立者、宮嶋眞一郎という人物は、自由学園という、学生寮での共同生活や農業など独自の教育方法、生徒や学生が自分達で学校施設を維持管理する事などが特徴の学校の一期生であり、英語教師も勤めましたが、

現在の日本の教育制度が、本当に教育を必要とする、心身に不自由を持つ子供や、様々な事情で一般的な教育ルートを外れた子供に行き届いていないと考え、そうした人々と「共働」生活を送る、共働学舎を設立しました。

 宮嶋信さんも自由学園を卒業し、父、眞一郎さんと共に共働学舎設立に参加し、現在は代表を務めています。

 現在、立屋共働学舎で30人程、真木共働学舎で20人程、信州共働学舎全体で50人程が暮らしていますが、立屋と真木で頻繁にメンバーが移動しています。乳幼児からお年寄り、心身に病気や障害を持つ人もいますが、最近は若いメンバーや夫婦、家族も増え、また、映画『アラヤシキの住人達』の影響で訪問者も増えたそうです。

 

~生活~

 真木共働学舎も動物の世話や朝食の準備があるので、朝は早いです。5時半には起床し、6時前には作業開始。

7時から朝食を食べ、ミーティングを行い、9時前から作業開始。午前、午後の20分ずつの休憩と、12時から14時前までの休憩を挟み、畑仕事や動物の世話を行い、夕方18時から夕食とミーティング。後は自由時間です。

日曜と一部祝日は動物の世話以外は休みになります。また、冬の間は、真木集落は雪に閉ざされるので、屋根の雪下ろしや動物の世話の為の数名のメンバーを残し、多くのメンバーは山麓の立谷共働学舎で過ごします。

 そしてまた、春になったら真木に戻り、田んぼや畑の仕事が始まります。

​ウェブサイト:http://www.kyodogakusya.or.jp/

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